ピストルブギースーサイドのファーストアルバム「DESPERADO」は、すごいです。全12曲一気に聴いてしまうほどの引力です。
どんな方法でもいいから、音源を手に入れて聴いて下さい。
ちなみに私は、ヘビーローテーションで、十数回聴いても飽きませんでした。これは、バンドが凄いのか、私がアホなのか?正体不明なくらい、いいです。
歌詞、曲、アレンジ、演奏のノリ、ボーカル、どれもいい。
きっと、このCDは日本のロックのこれからを示す重要な一枚なんだなと確信しています。
特に、このアルバムが凄いのは、3曲以上質のいい作品をそろえるのは難しいのに、これは12曲中、ゴミ歌、クズ曲がひとつもない。
1曲目のインスト「デスペラード」の入りから、最後12曲目の昇天ソング「ベイビーブルー」までイメージが途切れることがない。
1曲ごとのテーマはそれぞれなのに、全部がつながってひとつのストーリーの様に構成されている。
これがアルバムだと、目の前に出されてしまった。
また、このCDは一発録りで録音されている。これがいい。バンドの呼吸が聞こえるほどのいきの良い音で、全曲がドライブしている。
なんだデジタル録音でも、こんな生きた音がとれるのかと教えられてしまった。
「デジタル一発録り」が死んだ音の「デジタル重ね録り」から、ロックを取り戻す有効な手段であると証明してくれた。
最後にもう一度、このCDは「どんな方法でもいいから、音源を手に入れて聴いてください。」まるで映画を見ているように、景色が情景が見えるアルバムです。
スタジオミルク 前田重和